A.
1.現職議員が公開討論会の発起人になることに問題はないか?
現職議員が、その公開討論会における中立性を何らかの形で対外的に説明できれば問題ありません。しかし、これはなかなか難しいのが現状です。
千葉県富津市長選公開討論会の代表を務めた中後さんは現職の富津市議でしたが、その時の状況を次のようにコメントしています。
「今回の実行委員には私を含め3名の市議会議員が含まれており、各候補者陣営に公平・中立ということを理解してもらうことに大変なエネルギーを要しました。結果的には運営上問題は起こらなかったのですが、現職市議会議員といった立場の人が討論会実行委員として活動する場合、日ごろの公正さと事前の対応が非常に重要になると思います。」
2.議員が代表を務めたり、発起人になる場合にリンカーン・フォーラムが求める条件
リンカーン・フォーラムが公開討論会の主催者"代表"に求める4条件
1)その選挙区の住人(または学校か職場がある)
2)政治的に公平中立
3)約1ヶ月間、ある程度の時間の自由がある
4)人間的に信頼されている
は、一般有権者でも、現職議員でも同じです。
現職議員の場合、特定の政治信条を持っているわけですから厳密に言えば政治的に中立であることはありえませんが、実際にはそのように杓子定規には捉えず、特定政党に所属していない、首長と激しく対立していない、議会でも信頼されているなどの一定の条件が整えば、リンカーン・フォーラムは後援可能です。
一方、現職議員が公開討論会の「代表」ではなく、「発起人」のひとりとして参画する場合はもっと条件は緩やかになります。たとえば、該当議員が自民党員であっても、発起人の中には公明党や共産党など、他の政党議員もバランスよく入っていれば発起団体全体としての政治的バランスがとれるため、このような場合も後援可能です。
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