(1)企画 (Q&Aから要点を抜粋)
1.候補者に閣僚クラスがいる場合の注意
2.閣僚を招く場合の警備体制
3.国政選挙での質問を作る時のコツ
4.合同個人演説会は、テレビで放映できます
(2)出演交渉
1.選挙期間の折り返し点の平日に
経験上、選挙期間中に各陣営が出席しやすい日程は、選挙期間の折り返
し点、すなわち、公示日から投票日までの真ん中あたりです。また、土日はラス
トサンデーなどと言われ、各陣営は街頭演説のピークですので合同演説会には
出席困難ですから避けましょう。
以上の点から、選挙期間の折り返し点の平日を候補日として提示しましょう。
※2003年総選挙では、11/3(月)、4(火)、5(水)が最適です。
2.スケジュール調整のキーマンと交渉する
選対本部には、選挙運動中のスケジュールを取り仕切るキーマンがおり、
その肩書きは選対本部長、事務長、後援会長など様々です。
このキーマンを見極め、その方と交渉することがポイントです。
3.現職のスケジュールを最優先に
ファーストアプローチは全候補一斉ですが、実際の出演交渉にあたっては、
現職が出席できる日程、時間、場所を最優先で調整します。
新人陣営には「現職がこの日なら出席できると言っています」と説明して、その
日にあわせてもらうのがコツです。
現職がなかなか調整に応じてくれない場合は、
「では、いつなら出席できますか?新人はどこでも合わせると言っています」
と相手に球を投げるとうまくいくことが多いです。
(3)選管との協調
選管には、「いつもご苦労様です」と言われるくらい、活動状況をマメに報告
しましょう。これが、私たちの信頼を向上させることになります。
記者会見の前には、活動内容と会見内容を必ず選管に報告しましょう。そして
会見では、 「ただいま、選管にも報告してまいりました」という切り出しで臨む
のです。
そうすることにより、実質的に選管のお墨付きを得たという印象が生まれ、新
聞の活字も大きくなります。
(実際は選管には許認可権限はありませんが、選管に話を通してあることが
生む安心感が大切なのです。)
(4)マスコミとの協働
公選法上、合同・個人演説会を私たち企画運営団体がチラシやポスター、ホー
ムページなどで告知することはできません。
(これら媒体を使わない、私信の範囲でのクチコミは可能です)
そこで、記者会見を行い、新聞、テレビ各社に十分な報道をしていただく事が
重要です。
記者会見は1回だけでなく、準備期間中の節目節目で3〜4回開催し、小出しに
報告していくことにより、記事の扱いも増え、出演交渉にもいい影響を与え、
有権者の関心を高めることになります。
<記者会見を開く節目>
@候補者へのファーストアプローチの直後
目的:開催の意思表示を行うとともにマスコミへの協力依
頼を行う。有権者から質問を募集する場合もここで
A代表者陣営会議の前
目的:出演交渉経過を発表するとともに、代表者陣営
会議を取材してもらう
B代表者陣営会議の前
目的:代表者陣営会議の結果や、当日の質問テーマを
発表する
C公示日
目的:記者の関心が高い公示日に、日時、会場、出演者、
テーマなどを再確認する。
(5)中身が濃く、盛り上がる討論にするコツ
必ずしも必須ではありませんが、取り入れると討論の中身が濃くなり、会場も
盛り上がるコツを伝授します。
※「合同のみ」と注記した方法は合同・個人演説会でだけ有効です
@タスキ着用を認める (注:合同のみ)
候補者の氏名は、机の前に張り出したふんどしでわかるので、タスキは必
ずしも必要ないですが、選挙期間中だけに認められるタスキを着用していた
だくことにより、いかにも戦闘態勢という雰囲気が醸し出されて、写真写りも
よくなります。
少なくとも入場時にはタスキを着用をお薦めします。
ただし、演説が進行してくるとライトの熱などで熱くなるので、コーディネータ
ーから「熱いので上着やタスキは自由にはずして楽にしてください」と
促しましょう。
Aディベートを取り入れる
候補者自身に、ディベートの相手を指名させ、4〜5回の反駁を繰り返すディ
ベートは、最近では敬遠する候補も少なくなり、盛んに取り入れられるように
なってきました。
また、日本人は和の精神があるので、選挙前だとせっかく政策批判の時間を
設けても単なる質問に終始して、突っ込まないことが多いのですが、選挙期
間中は各候補とも命がけですから、突っ込んだ議論が期待できます
リンカーン・フォーラムではディベートを取り入れた公開討論会のビデオを
『公開討論会 これで完全ビデオ入りCD-ROM 』
で用意してありますので、ぜひ参考にしてください。
B最終演説は、舞台中央に立って行う
通常の討論は着席したまま行いますが、プログラムの最後は、舞台前方
中央にスタンドマイクを用意し、ひとりづつ舞台中央に歩み出て、3分〜
5分程度の最終演説をしていただきましょう
候補者の身振り手振りを交えた最終演説は実に見ごたえがあるものです。
C状況を読んで、拍手を認める (注:合同のみ)
リンカーン・フォーラム方式では、コーディネーターが促した時以外の拍手
を禁止しています。一般的にコーディネーターが拍手を認めるタイミングは
上記の最終演説時と入場、退場時です。
しかし、それ以外の局面でも様々な状況を読んで、もう少し拍手を認める
タイミングを増やすと会場が盛り上がります。
これは、ベテランのコーディネーターだけが行ってください。
Dマニフェストを配布する (注:合同のみ)
2003年秋の公選法改正で、個人演説会会場でマニフェストの配布が解禁
(制限付き)されました。
各実行委員会で知恵をしぼり、効果的に用いましょう
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