参議院選挙のように国政選挙には、合同・個人演説会がお薦めです。
理由1 政党マニフェストを会場で配布できるから
理由2 全ての費用が立候補者の均等負担になるので、企画者の費用負担が無いから。
しかも、会場費は立候補者に無料で割り当てられる公営施設を利用できるから。
理由3 集客などにかける準備時間をしっかり確保できるから。
理由4 特に参議院選の場合、選挙期間が17日間もあり、これは日本の選挙の中で
飛びぬけて長い。(参考:衆議院選は12日間。市長選は7日間。)
このため、国民の参議院選への関心が高まるのは選挙になってからなので、
選挙期間中に開催できる合同・個人演説会のほうが国民の関心を引きやすい。
※その他の理由は、「合同・個人演説会の開き方 ポイント集」を参照
そこで、今回の参議院選挙では、公開討論会だけでなく、合同・個人演説会の開催を視野に入れて下さい。
合同・個人演説会の開き方を纏めましたので参考にして下さい。
1.準備を含めて必ずマニュアルを熟読して下さい。
@合同個人演説会開催のノウハウ
A合同・個人演説会の開き方 ポイント集
B合同・個人演説会Q&A
出来上がりの順は@〜Bになります。実績を積み重ねる毎に選管の解釈が緩和し、それに合わせてマニュアルも進化している部分もありますので全て読んで下さい。
以下で内容を抜粋します。
2.実行委員会について
a)選挙区内の有志を募って実行委員会を作る
b)青年会議所が単独で開く
c)青年会議所が各種団体と合同実行委員会を作る
d)学生団体が単独または合同で実行委員会を作る
e)NPOや既存の団体が単独または合同で実行委員会を作る
f)1人で実行委員会を作る(この場合はリンカーン・フォーラムにご相談下さい)
3.解散日に備えて候補者へ送付する書類を事前に準備する
a)開催趣意書または企画書
b)主催のお願い及び出席回答書
c)合同個人演説会と公開討論会の相違
4.候補者へのアプローチ
a)上記書類を候補者へ送付する(出来るだけ同時刻)
b)参加表明されたら、これからの流れを説明する
c)欠席回答を頂いた場合は柔軟に対応して粘り強く交渉する
d)その他の必要書類を作製する
e)陣営に対して合同説明会を開き説明ならびに選管へ提出する資料に記入して頂く
5.会場の選択について
a)候補者は個人演説会を選管から指定された公的施設であれば1回無料で
使用できる権利があるで活用した方が良い。
※ただし公示日と公示日翌日は無料使用権が行使できないので注意。
b)前回衆院選の公開討論会の平均集客数は300人。
c)文化センターなど大きな施設は1ヶ月前までに予約を取らないといけない
場合があるのでターゲットとする日が空いているかは事前に確認しておく。
(マニュアルにも記載の通り事前に他のイベントで抑える事がコツ)
d)行政の対応によって異なるが、体育館は空いていれば比較的にギリギリでも
抑える事が可能。
e)公的な施設でなければ(民間ホールやホテル)、抑える日など気にしなくて良い
が会場費が掛るので注意が必要。
6.選管への相談
a)事前に合同・個人演説会にするか公開討論会にするか迷っている段階でも
ある程度企画書を作った時点で事前に相談に行く。
b)候補者の出演交渉以外の事であるならば、合同・個人演説会は選挙運動の
一環となるため、公開討論会より建設的なアドバイスを受けるケースが多い。
c)個人演説会開催の申請書式があるのでその事も相談しておくと良い。
7.費用について
a)候補者の負担になります。(かかった費用を出演した候補者で頭割り)
→一般の市民団体はもちろんのこと、青年会議所でも、予算を確保して
いないと心配されている方にはかなり有効です。
b)候補者が負担するとはいえ出来るだけ経費は抑える努力はする。
c)選管より認められた公的施設の会場費無料はその選管により若干対応
が異なる場合がありますのでどこまで無料なのか確認しておくと良い。
8.集客活動について
a)集客方法としてはクチコミ、候補者本人、新聞やテレビによる報道に限ら
れます。その他は公選法の関係で利用できません。
b)チラシは配布できませんが名前を書いて相手を特定した上で手渡せば
私信とみなされるので渡すことが出来ますのでご活用下さい。
c)企画運営団体が全力でクチコミで集客するのが大原則ですが、選挙期間
であるが故に候補者自身が来場を呼びかけて頂ける場合も多くあります。
d)記者会見を開き新聞やTVで合同・個人演説会の告知をして頂く(報道さ
れる事で出演交渉の助けになる場合もあります)。
9.開催日時・開催時間について
a)最初にこちらから指定した日時で交渉しますが、候補者の都合が悪ければ
柔軟に調整する事も必要です。
b)上記に付随しますが選挙期間中のため候補者の方が街宣車など利用して
20時まで選挙がしたいと言われる事や選挙活動中で選対がスケジュール
を決めているために出たいのだが無理と言われる事もあるので、選挙運動
も考慮して20時以降の開始も視野に入れる。
過去には21時開始23時終了もありました。
10.合同・個人演説会の優れた点
a)衆院の解散、首長の突発的な辞任に対応しやすい。
b)企画運営団体に費用の負担が掛らない
c)国政選挙であるために中央選管で認められた政党マニフェスト(パーティー
マニフェスト)が会場内で有権者に配る事ができるのでマニフェスト型に最適です。
d)候補者は投票依頼、公約、など発言に制限無く話す事ができる。
e)タスキの着用が認められるので選挙に対する臨場感が上がる。
11.合同・個人演説会への誤解
a)特に青年会議所の方に多いのですが主催者が候補者のため合同・個人
演説会では青年会議所の名前を出せないと言われ開催を敬遠されます。
→・企画運営 ○○青年会議所や衆院○○第○選挙区合同個人演説会実
行委員会とはっきりと言えます。
・報道関係から企画運営○○と記事にもして頂けます。
・会場内看板には企画運営○○青年会議所と記載して良いですし、候補者
は外に選挙の七つ道具の一つである「掲示板」のついた個人演説会の看板
の掲示をして頂きますので会場内看板に候補者の名前を入れなくても良いです。
つまり公開討論会でいう主催者が企画運営団体と呼び名が替わるだけです。
b)企画の主導権を握れない。
→公選法の候補者が主催者となりますが企画運営団体主導の運営となり
公開討論会でいう主催者と同じ役割です。
c)演説しか出来ず、候補者同士の討論が出来ない。
→「個人演説会」を合同で行うので勘違いされやすいが発言制限のない
公開討論会です。
備考
「[公開討論会これで完全ビデオ入りDVD]」の素材集の中に、フォルダ名「実践資料サンプル02(2009総選挙静岡5区合同個人演説会)」が入っています。これは、裾野JCが実際に使用した書類一式をカテゴリー別に纏めてあるので、該当箇所を変更すればすぐに使用できる大変即効性の高い物となっています。ご希望の方は事務局へご連絡下さい。