神奈川新聞朝刊 2003年3月25日 地方面(よこはま)


 

若者だって頑張ってる!
   泉区の20代が公開討論会実施

 泉区在住の20代の若者が中心となり、新聞やテレビなどメディアを通さず、自分たちの目で横浜市議選泉選挙区の立候補予定者を判断したいと3月23日、テアトルフォンテで公開討論会を実施した。討論会には立候補予定者7人のうち、6人が参加。「タマちゃん」に関する、若者ならではの軟らかい質問が飛び出すなど趣向を凝らした構成で、候補者の人柄が感じられる討論会と、好評を博した。



HAMA-generationメンバー
(前列左から3番目が佐藤さん)

 「おもしろそうだから。あと、若者も頑張っているということをアピールしたかった」と話すのは討論会を企画した「HAMA―generation」(会員数24人)代表、法政大学4年の佐藤勇さん(泉区和泉町在住、21)。他地域で学生が運営する公開討論会に参加し、ぜひ地元泉区でも実現させたいと、考えを温めてきた。
 メンバーは19歳から22歳までの地元泉区の若者。佐藤さんの同級生やサークルの仲間を中心に声をかけた。中には佐藤さんの人柄に引かれて参加したが、政治に特別興味のないメンバーもいる。しかし、「それが今の若者の真実の姿であり、中立性もある」と佐藤さん。学生やピアニスト、フリーター、会社員などさまざまな仲間が集まった。
 1月下旬、会場であるテアトルフォンテを予約。佐藤さんが、候補者への渉外を担当した。最初は怪しまれ話も聞いてもらえない事務所もあったが、何度も足を運んで説明をし、最終的には立候補予定者7人のうち、現職の中島憲五、松本敏、源波正保、新人の本山景子、郡司真弓、松田兼臣の6氏のが出席。現職の横山栄一氏は日程の都合がつかず、欠席をした。
 当日は、150人ほどの区民が候補者の話に聞き入った。政策に関する討論のほか、泉区の好きなところ、政治家を志した理由、中には「タマちゃんは海に帰すべき?」など軟らかい質問も飛び出し、趣向を凝らした構成となっていた。
 参加者の1人は「学生がボランティアで企画したというのがすばらしい。候補者の人柄が伝わってきた」と若者たちの健闘ぶりをたたえていた。