(1) 今回の統一地方選で、124回の開催
● 前回の99年統一地方選(74回)から50回増加。
● 全国の全国の青年会議所(OB・有志含む)が、110の企画に関与し、74回開催
(2)
選挙期間中の合同・個人演説会は20回の開催
● 全開催数の16%
● 告知ができないため、開催そのものをためらう団体が多い
● アンケート結果で、6割が選挙期間中の開催を望んでいる
→ 選挙期間中こそ、第三者主催の公開討論会開催が望まれている。
(3)ひとつの選挙で、複数の合同・個人演説会を開催できた。
・ 青森県議選 7選挙区(青森@、青森A、八戸、南津軽、むつ、下北、弘前)
・ 長野県議選 3選挙区(松本、塩尻、飯山)
・ 兵庫県佐用町議選 計6会場
→ 民間団体が、かつての公営立会演説会に匹敵する投票の判断材料を提供
している
(3) 開催を断念したケースが45回もあった
<主な断念理由>
・候補者2名のうち1名の出演承諾が得られなかった
・大多数の候補者の出演承諾が得られなかった
→ 現行の選挙制度で勝ち続けている候補者の中には、現行制度を変えて波風
を立てたくない方が多く、公開討論会には否定的である。公開討論会への出
席を義務化する必要はないが、一定の法的根拠を与える(=選挙期間中の
第三者開催の自由化)ことと、有権者の公開討論会に期待する声の高まり
が、候補者の出席率向上を後押しする。
(4) これまで公開討論会は「複数の当選者を選ぶ選挙には向かない」と言われてきたが、議会議員選での開催回数(63回)が、首長選(61回)での開催回数を上回った。
→ 議会議員選での討論会開催ノウハウが蓄積され、あらゆる選挙に浸透してきた
(5) 来場者数が全選挙平均で400人。全国で推計5万人が公開討論会会場に足を運んだ。
● 来場者数500人以上が22会場。うち、7会場は県議選。
→ 公開討論会は投票の判断材料の中心的存在となっている
(6) テレビ・ラジオ放送が多数行われ、テレビ局の放送自主規制は大きく後退した
● 約2割の公開討論会が、テレビ・ラジオで放送された
● 選挙期間中でも、公開討論会や合同・個人演説会の放送が多数行われた
→ 公開討論会の放送は法的問題がないという事実が、テレビ局に浸透してきた。
→ テレビ・ラジオ放送により、公開討論会を見た人は来場者数の数倍にも。
(7) 自治体に、公益性の高い事業として認知されてきた
● 公営施設の利用料が無料、半額に(宇和島市、豊川市)
● 「明るい選挙推進協議会」の共催(群馬県議選:藤岡市)
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かつては新聞社などの第三者主催による選挙期間中の立会演説会が認められていたが、1954年に公営演説会に絞るため、第三者主催が禁止された。その後1983年に公営演説会が廃止になったのに第三者主催は解禁されなかった。
現在のリンカーン・フォーラム方式公開討論会は、選挙行政を補完する公益性の高い事業として自治体に認知されつつあり、選挙期間中の第三者主催を解禁するに足る要件を満たしているといえる。 |
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