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記録 ■「第42回衆議院総選挙『公開討論実行委員会』結成大会レポート」

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4/1に東京の赤坂区民ホールで「第42回衆議院総選挙『公開討論実行委員会』

結成大会」が実施された。その概要をレポートする。

 

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●一般参加者    :約300

 

●政党代表者の出席:

 

    与党3党  自由党の政権離脱の最終局面であったため3党とも出席を見

        合わせ。(直前まで自民党は森幹事長、自由党は藤井幹事長、

                公明党は神崎党首で出席の調整)

 

  民主党    菅直人(政策調査会長)・・・鳩山由紀夫代表が有珠山対策

                委員長として現地入りしたため、代理出席

 

  共産党   志位和夫(書記局長)

 

  社民党   土井たか子(党首)が党務で金沢出張中のため、事前に寄せ

        られたメッセージを代読

 

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主なポイント

 

 ●全国で222の実行委員会が確定。

  このほかにも多数の選挙区で委員会立ち上げ調整中。

 

 ●解散総選挙をまたずに、どんどん公開討論会を実施すべし。

 

  すでに神奈川16区と愛知14区で開催。現職含め有力候補全員に参加いただ

    いている。また、多くの現職議員から公開討論会への参加意向をもらって

    いるので、これら選挙区を先行スタートし、6月までには3050の選挙区

    で公開討論会を実現したい。

 

  (注:この時点では小渕前首相はまだ入院していなかった)

 

●公開討論会完全マニュアルが4月末に発売

  『立候補者を見きわめる 公開討論会の開き方

              小田全宏著 毎日新聞社 1,600

 

 

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300選挙区公開討論実行委員会結成大会

 

赤坂区民センター、41()1330分−1900

 

 第1部

 

 (1)ビデオ上映(小野市市長選挙、白川村村長選挙)

 (2)講演「300選挙区公開討論会実現に向けて」小田全宏

    (地球市民会議リンカーン・フォーラム代表)

 

 第2部

 

 (1)ビデオ上映(公開討論会シンポジウム)

 (2)スピーチ(各政党代表者によるリレースピーチ)

 

    菅直人(民主党政策調査会長)

    志位和夫(日本共産党書記局長)

 

 (3)質問コーナー

   内田豊(地球市民会議リンカーン・フォーラム 事務局長)

 

 第3部  拡大版研修会 パネルディスカッション

 

    司会:内田豊(地球市民会議リンカーン・フォーラム 事務局長)

    パネラー:小川 理子(東京)、笹村一(北海道)、高橋聡(千葉)

 

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●1.小田全宏講演

 

  3/30の構想日本のJ.I.フォーラムでは自民・民主を中心に中村敦夫代議士

  と小田全宏で17人ぐらいのパネラーが集まった。多くの代議士が政策を有

  権者に伝えるのは難しいと洩らしていた。例を上げると「先生助けてくだ

  さい」の一言で入学問題を始めとした頼まれ事がとにかく多い。

 

  ・『自助論』(スマイルズ)の中で、「国民の質が国の政治のレベルを決め

  る」と言葉があり、政治改革はイギリスの腐敗防止法を制定するか国民の

  政治意識を上げるしかない。私は国民自身の学びの場として公開討論会を

  位置付けたい。

 

  ・現在、300選挙区のうち250は目処が立ち、220が確定している。

 

  3/19にトップを切って伊勢原市で公開討論会が開かれている。ここでは中

  間の休憩の後1人ずつの演説タイムを入れ、その後質問タイムとする新し

  い試みが行われた、注目に値する。怒号罵声は一切なく、事前に断れば全

  く大丈夫である。

 

  ・公平に出演要請をしていれば、結果としての全員出席は公平の条件ではな

  い。2名以上の参加者がいれば公開討論会は成立する。

 

  ・今後、リンカーンフォーラム系でない公開討論会が増えることが予想され

  る。危ない公開討論会かどうかの見極めもリンカーンフォーラムで実施す

  る。

 

  ・代表になるための条件は4つある。公開討論会の開催方法についてもマニ

  ュアル(事務局にて販売、4月下旬出版)を良く読んでから実施してほし

    い。

 

  ・事務局に「選挙はいつあるの?」の問合せが多いが、いつでも可能性があ

  る。従ってサミット前にやればいいと思う。(投票日の1ヵ月前に拘らな

  い)

 

  (注:事態が急展開したため6月上旬解散が濃厚。よって5月下旬から6

   初旬までに開催すると良い。今から準備してもまだ間に合う。リンカー

   ン・フォーラム事務局)

 

●2.リレースピーチ

 

 (1)民主党 菅政策調査会長(有珠山噴火で鳩山代表のピンチヒッター)

 

  討論会:

 

  ・民主主義は言葉の戦争、国民が代議士を選択する上では言葉は重要。

 

  ・一方的な演説だけでは国民に違いが理解され難い。

 

  ・後援会の無かった新人時代は立ち会い演説会は有益であった。対立候補が

  人集めをしてくれる。

 

  ・現職が出ることが不利になるとの声もあるが、自分の選挙区では現職が出

  ないとそれなりの結果が出るところであった。

 

  ・(公開討論会が広がることで)新しい民主主義が育っていくのではないか

  と期待している。

 

  国民への訴え:

 

  ・小選挙区はこれまでの選挙と違った意味合いを持っている。中選挙区では

  後援会を引き継ぐ2代目3代目を残していく選挙であったが小選挙区はそう

  ではない。

 

  ・小選挙区では政権交代もありうるので、民主党は220人の候補を揃えた。

    小選挙区と比例代表は政党中心となるが、中選挙区は個人選挙である。

 

  ・今年も「霞ヶ関の解体と再生」をテーマにやりたい。今までは霞ヶ関の官

    僚が重要な情報を抑えて官僚が政治を支配していた。うまくいっていた時

    はいいが、ここ十年は失敗続きである。

 

  ・今回は政権選択の選挙である。民主党にとっても政権を取って見ないとで

    きない。改革をやれるかやれないかが問われる選挙。

 

(2)日本共産党 志位書記局長

 

  討論会:

 

  ・大歓迎である。主権者は国民である。与党が本日参加していないので与党

    が公開討論会に出てくれるのか心配である。

 

  ・国会では与党が数の力で議論を避ける傾向がある。総理大臣が重要な審議

    に参加していない。党首討論のみである。

 

 国民への訴え:

 

  21世紀の日本の国造りを議論したい。内政ではゼネコン国家でいいのかと

    問いたい。公共工事が日本の経済を歪めているし、無駄使いの間隔を麻痺

    させている。

 

  ・公共工事に対して最近は住民の反対もあるが、未だに財政破綻の元凶であ

    る。

 

  ・公共事業費を増額しても、公共工事で働く就労者は90年代で3割も減って

    いる。不況対策となっていない。

 

  ・公共工事が社会保障の予算を圧迫している、89%も減っている。公共事

    業費を半分に減らし福祉国家を目指すべきである。

 

  ・我党は安保破棄が政策であるが、まずは米軍基地問題がある。日米核密約

    の問題を追求している、証拠書類がアメリカの情報公開で出てきている。

 

  ・海兵隊があるのは外国では日本だけである。思いやり予算も見直しが必要。

 

  ・自自公が選挙で過半数割れすれば共産党として選択を迫られる。野党連立

    も選択肢としてありうる。安保関係の合意が無くとも民意があれば可能性

    はある。

 

                    記録 千葉県で公開討論会を推進する会代表    高橋聡


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